「コ」

春の暖かさが日に日に増してくる3月20日。冬の寒さを乗り越え、小さな花々が顔をのぞかせる時季に、白く可愛らしい花を咲かせるのがコデマリです。 その名の由来は、小さな白い花が丸く集まって咲く姿が、まるで糸で巻いた手毬のように見えることからきています。枝垂れるように咲くその姿は、春の光に照らされて、まるで雪が降り積もったかのように白く輝き、見る人の心を和ませてくれます。古くから日本人に愛されてきたコデマリは、春の訪れを告げる花として、庭木や生け花など、様々な場面で楽しまれてきました。その可憐な姿は、春の喜びと希望を感じさせ、冬の寒さで縮こまった心を優しく解きほぐしてくれるかのようです。春の穏やかな日差しの中、そよ風に揺れるコデマリの姿は、私たちに春の訪れを静かに、そして確かに伝えてくれることでしょう。

- ゴボウ – 意外な春の誕生花3月29日の誕生花は、ゴボウです。普段私たちが目にするゴボウは、茶色く土に深く根を張った根の部分です。そのため、ゴボウが花を咲かせることさえ知らない人もいるかもしれません。しかし、ゴボウは春になると、アザミによく似た、鮮やかな赤紫色をした花を咲かせます。その花は、小さく可愛らしい姿をしています。ゴボウは、ヨーロッパ原産の植物で、日本には平安時代に伝わりました。食用としてだけでなく、薬効成分を持つことでも知られており、古くから人々の生活に役立ってきました。土の中では、ゴボウは力強く地中深く根を伸ばし、地上では私たちを癒してくれる花を咲かせる。そんなゴボウの姿は、私たちに自然の力強さと生命の神秘を感じさせてくれます。3月29日生まれの人は、ゴボウのように内に秘めた強さと優しさを持つ人が多いと言われています。外見は控えめで穏やかでも、心の内には揺るぎない信念と熱い情熱を秘めているのかもしれません。そして、周りの人を優しく包み込むような温かさも持っています。ゴボウの花言葉には、「私にさわらないで」「強さ」「触れないで」といったものがあります。これは、ゴボウの葉や茎に鋭いトゲがあることに由来しています。しかし、そのトゲは、自身を守るための強さの象徴とも言えるでしょう。ゴボウの花は、一見すると可憐ですが、その力強さを知ると、より一層魅力的に感じられるのではないでしょうか。