12月

12月の誕生花

12月27日誕生花: パンジーの物語

年の瀬も迫り、寒風が吹きつける12月27日。冬の庭は、彩りを失い静寂に包まれる季節です。しかし、そんな厳しい寒さの中でも、凛と咲く花があります。それがパンジーです。凍えるような空気の中、力強く咲くその姿は、見る人の心を和ませ、新年への希望を与えてくれるかのようです。パンジーの花は、赤、黄、青、紫、橙、白など、実に多彩です。その色とりどりの花びらは、まるで人の顔のように見え、古くから愛されてきました。パンジーという名前は、フランス語の「パンセ(考える)」という言葉に由来します。これは、蕾の姿が、人が物思いにふけっている姿に似ていることにちなんでいます。その愛らしい姿は、冬の庭に彩りを添え、私たちの心を温めてくれます。
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12月28日の誕生花:ザクロの円熟した魅力

12月28日の誕生花は、ザクロ。冬の寒さが厳しくなる季節に、つやつやとした濃い紅色の実をつけるザクロは、「冬の貴婦人」と称されることがあります。周囲の景色がモノトーンに染まる冬枯れの季節に、その鮮やかな赤い実は、ひときわ目を引く存在感を放ちます。 ザクロは、古くから世界各地で「豊穣」「生命力」「子孫繁栄」などの象徴として、神話や伝説、宗教画などにも多く登場してきました。それは、硬い果皮の中に、ルビーのように赤く輝く一粒一粒がぎっしりと詰まったその実の姿から、人々の生命の源である豊かさや繁栄、子孫の繁栄と重ね合わせてきたからでしょう。ザクロの果実が持つ、たくさんの種を宿す力は、まさに生命の神秘そのもの。 ザクロは、冬にその存在感を増し、私たちに力強い生命のエネルギーを思い出させてくれる、そんな花言葉を持つ植物です。
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12月18日の誕生花:シンビジウムの隠された想い

年の瀬も押し迫り、街が慌ただしく色めく12月18日。そんな時期に凛と咲く花、シンビジウム。華やかで堂々としたその姿は、年の終わりにふさわしい華やかさを添え、見る人の心を和ませてくれます。ランの中でも特に品種が多く、色も形もバラエティー豊かなことも魅力の一つです。しかし、その美しさの奥に秘められた花言葉は「気どりのない心」「素朴」。豪華絢爛な見た目とのギャップに、少し驚いてしまうかもしれません。これは、シンビジウムの土台となっているバルブと呼ばれる茎の部分が、丸みを帯びて素朴な姿をしていることに由来すると言われています。まるで、1年間走り続け、華やかに年末を過ごす私たちに、シンビジウムは「飾らない心で新年を迎えましょう」と語りかけているかのようです。慌ただしい時期だからこそ、周囲への感謝の気持ちを忘れずにいたいものです。シンビジウムは、そんな大切な心のあり方を思い出させてくれる、年末にぴったりの花と言えるでしょう。