
柊に込められた想い:未来を見通す力
- 魔除けと守護の木柊と言えば、クリスマスの赤い実と濃い緑色の葉を組み合わせた飾り付けを思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、柊はクリスマスの飾り付けとしてだけでなく、古くから世界中で特別な力を持つ木として知られてきました。柊の最大の特徴はその鋭いトゲにあります。このトゲは、邪気や悪霊を祓う力を持つと信じられ、家の周りに植えると不幸や災いから守ってくれるとされてきました。 日本では、節分の夜に鬼を退治するために、柊の枝と鰯の頭を玄関に飾る風習が今も残っています。これは、柊の持つ魔除けの力にあやかり、家の中に邪気が入ってくるのを防ぐためのものです。また、柊は幸運を招く木としても知られています。 その常緑の葉は、一年中緑を保つことから、「永遠の命」や「不滅の象徴」とされ、繁栄や長寿を願う気持ちが込められています。 このように、柊は単なる飾り木ではなく、古来より人々の生活に深く根ざした、魔除けと守護の象徴として大切にされてきた木なのです。