
「アイ」に秘められた想いとは?
春の柔らかな日差しの中で、鮮やかな青紫色をした愛らしい花「アイ」を見かけることがあります。その姿は、まるで春の妖精が舞い降りたかのように可憐で、道端や野原に彩りを添えます。古くから私たち日本人にとって身近な植物の一つである「アイ」は、万葉集にも登場するなど、親しみを持って愛されてきました。「アイ」の花言葉は、「信頼」「約束を守る」「豊かな実り」などです。これらの花言葉は、かつて「アイ」が染料の原料として重宝されたことに由来します。「アイ」の葉は、染料として用いると、鮮やかな藍色を生み出し、その色は太陽の光にも水にも褪せることなく、長い年月を経ても変わらないことから、「信頼」や「約束を守る」という花言葉が生まれました。また、「アイ」は、かつて藍染めをするために全国各地で栽培され、人々の暮らしを支えてきました。たくさんの実をつける「アイ」の姿は、人々に豊かな実りをもたらす縁起の良いものとして、「豊かな実り」という花言葉の由来になったと言われています。このように、「アイ」は、その美しい花と人々の暮らしとの結びつきから、奥深い意味を持つ花言葉を持つようになったのです。