ラケナリア

春の暖かさを待ちわびる季節、いち早く開花し、春の訪れを告げてくれる花があります。南アフリカから海を渡ってやってきたラケナリアは、そんな待ち遠しい春の使者のような存在です。すらりと伸びた茎の先に、釣鐘型や筒状のかわいらしい花を房状に咲かせます。その姿は、まるで小さな鈴がいくつも集まって、そよ風に揺れているかのようです。花の色も、明るい太陽の光を思わせる黄色やオレンジ、情熱的な赤やピンク、高貴な印象の紫など、実に多彩です。ラケナリアは、その色とりどりの花姿で、冬の寒さで少し疲れた私たちの心を和ませてくれます。鉢植えとして室内で育てることもできるので、日本でも多くの人に愛されています。開花時期は種類によって異なりますが、早いものでは12月から、遅いものでは4月頃までと比較的長く楽しむことができます。冬の終わりから春にかけて、室内に彩りを添えたいとき、ラケナリアはうってつけの花と言えるでしょう。