尊い思い出

エーデルワイスは、ヨーロッパアルプスの高山地帯、標高1,500メートルから3,000メートルの岩場や草原に自生する、キク科の植物です。その可憐な姿とは裏腹に、厳しい寒さや強い日差しにも耐える、力強い植物として知られています。エーデルワイスという名前は、ドイツ語で「高貴な」を意味する「edel」と、「白」を意味する「weiß」を組み合わせた言葉です。その名の通り、白い綿毛に覆われた星形の花を咲かせます。この白い部分は、花びらではなく、葉が変形した苞葉と呼ばれる部分です。花は中心部分が黄色く、小さく集まって咲きます。エーデルワイスは、古くからその美しさと力強さから、多くの文化で愛されてきました。特に、険しい山岳地帯で咲くことから、純粋さ、力強さ、勇気の象徴とされてきました。登山家たちの間では、「幸福を呼ぶ花」として、大切にされてきました。また、スイスでは国花として愛され、硬貨や切手のデザインにも用いられています。