
ムラサキツユクサ:尊敬を込めて
早朝、澄み切った空気の中で、まるで宝石のように輝く露の雫。その雫を纏うようにして咲く露草は、夏の訪れを静かに告げる花として、古くから愛されてきました。その名の由来である「露草色」は、朝露に濡れた花弁の、青みがかった紫色を表現しています。 この美しくも儚い色彩は、万葉集の時代から人々の心を惹きつけ、多くの歌に詠まれてきました。露草は、道端や草むらなど、私たちの身近な場所で花を咲かせます。その可憐な姿からは想像もつきませんが、「尊敬」という重みのある花言葉を持っています。これは、露草の持つ強靭な生命力に由来すると言われています。花は一日でしぼんでしまいますが、次々と新しい花を咲かせ、力強く咲き続ける姿は、まさに尊敬に値すると言えるでしょう。